釣りをする上で特に重要な道具の一つであるライン。
ではどんなラインがルアーフィッシングでは良いのでしょうか。
今回はラインの特性に何があるか考えてその中でも重要な性能は何かを考えてみます。
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強度
ラインの性能で最も分かりやすいのが強度です。
当たり前ですが細いラインほど弱く、太いラインほど強くなります。
ラインにとって強度はとても大切な性能です。
ですが強度に関してはラインの基準となる性能の為どのメーカーもしっかりと試験をして、太さ事の強度をだしています。
そしてその強度はメーカーが違っても大きく違いはありません。
本当は1番大切な性能ですが、分かりやすく表示されているので今回の大切な性能は何かを考える対象からは外したいと思います。
参考ですが表示されている強さは、その強さ以上の強度が有るという事では無く、その強さで引っ張ったら確実に切れるという表示です。
例えば10ポンドのラインだったら10ポンド以下の強度という意味です。
日本のメーカーはよほど変な事はしていませんが、可能性としては10ポンドのラインでも8ポンドの力で切れる事も有るという事になります。
そしてアメリカ製のラインは反対で10ポンドと表示してある物は最低10ポンドは切れませんという表示になります。
規格の違いなのでどちらが悪いという訳ではありませんが、消費者としてはアメリカの規格の方が分かりやすいと個人的には思います。
比重
ラインは使っている材料によって重さが変わります。
同じ太さのラインでも比重が大きく変わるんです。
一般的にナイロンラインは1.14。
フロロカーボンラインは1.78。
PEラインは0.98。
エステルラインは1.38程度です。
比重はどこをどのように狙うかで使いやすさが大きく変わります。
この性能も何が良くて何が悪いという訳でなく使い分ける事が必要な性能です。
伸び率
次は伸び率です。
ラインが伸びにくいと感度が良くて、伸びやすいと感度が良くないと言われます。
確かにその通りだと思うのですが、この感度の違いってそこまで大きく無いと私は考えています。
使ってみると確かに初期伸び率が低いフロロカーボンラインがコツコツと感じますが、それはライン自体が底に沈むので感じやすいのだと思います。
その一方で良く伸びるラインは魚がルアーに食ってきた時や合わせた時の衝撃を緩和してくれて弾きにくくしてくれたり、魚が掛かった後も適度にラインが伸びる事で魚がバレるのを防いでくれたりします。
なので個人的には伸びるラインの方が好きです。
また同じ強度ならラインが伸びる事で瞬間的に掛かる力をライン全体で分散してくれるので体感的には強いと感じる事が多いと思います。
ラインの伸びは強度と密接な関係があると改めて感じた件
そのような理由からラインの伸び率はラインを選ぶ上でとても大切な性能だと私は考えています。
耐摩耗性
次は耐摩耗性です。
耐摩耗性とはラインが擦れた時にどれくらい耐えられるかという性能です。
ラインは常に何かに擦れる状態になります。
ルアーにラインを結ぶ時はラインとラインが擦れますし、リールやロッドのガイドにもずっと擦れている状態になります。
そして当然障害物にも擦れます。
ラインの強度はとても強い物なので単純に引っ張っただけで切れる事はほとんどありません。
結び目で擦れた事によって強度が大きく下がったり、魚とのやり取りの途中で障害物に擦れて切れる事がほとんどです。
なのでラインの強度を活かし切るには耐摩耗性はとても重要な性能です。
擦れても全く強度が下がらないラインがあったなら5ポンドラインでも50センチ2キロのバスを抜きあげられますから。
2〜3キロの魚を狙うのに20ポンドのラインを使うのは擦れて強度が落ちる事を考慮して使っているという事です。
すなわち耐摩耗性が大きいラインは同じ強度でも結果的にはワンランクもツーランクも大きい強度のラインを使っている事と同じ効果があります。
吸水性
フロロカーボンラインやPEラインは水を吸水しませんが、ナイロンラインは水を吸います。
水を吸うと元の太さよりも太くなり強度も若干低下します。
水を吸う事のメリットは無いと思いますので吸水性は低い方が良いです。
しなやかさ
ラインは使っている素材によってしなやかさが変わります。
そして同じ種類のラインでもしなやかなライン、硬いラインと分かれます。
一般的にはしなやかなラインの方が巻き癖も付きにくく使いやすいと言われていますが、若干硬くても巻き癖が付きにくいラインもあるんです。
硬すぎてゴワゴワなのは問題外ですが、それ以外なら好みが分かれる所だと思います。
耐紫外線
フロロカーボンラインやPEラインは紫外線で劣化はしませんが、ナイロンラインは紫外線で劣化します。
1日やそこらで劣化するような物ではありませんが、ずっと紫外線に晒されたナイロンラインは明らかに弱くなります。
なので釣具屋でラインを光が当たる場所に並べている店があったらその店でラインは買わない方が良いですよ。
耐紫外線性能は高ければ高い方が強度を維持しやすいので良いと思います。
光の屈折率
水中に入るとラインと水の光の屈折率が違うので透明なラインでも水中のどこに有るのかが分かります。
水の屈折率に1番近いのはフロロカーボンラインで、その次はナイロンライン、PEラインに関しては光を通しません。
おそらく水の屈折率に近いフロロカーボンラインが1番魚に警戒心を与えないのだと思いますが、魚って目だけで餌を取っているのではなくて側線で感じて取っている事も多いので私は光の屈折率はそこまで重要視していません。
スライダーワームを開発したチャーリーさんはラインの色は食いに全く関係ないので良く見える蛍光イエローのラインが1番良いと言っていました。
そこまで派手にしなくても良いとは思いますが私もラインの色による食いの違いは少ないと思っています。
個人的結論
今までラインの性能について書いてきましたが、個人的にラインで重要視すべき性能は耐摩耗性と伸び率だと考えています。
ラインは擦れる物なので擦れに弱いラインはやっぱり弱いですし、強度が高くても伸びが少なすぎるとラインの弱点になる所(結び目など)に力が集中して結果的に弱いラインと同じ衝撃で切れる事になるからです。
なので個人的には耐摩耗性が高くて伸びるラインが良いと思います。
では耐摩耗性が高くて伸びるラインって具体的に何?という事になると思いますが、ナイロンラインではサンヨーナイロンのGT-Rウルトラです。
強い上に600mならこの値段ですからね。お得です。
フロロカーボンラインに関しては素材自体が耐摩耗性に優れているため(特にソフトカバー)一般的なメーカーの物であれば強いです。
伸びに関しては種類によって違いをあまり感じていないのが本音。
フロロカーボンラインも伸びにくいラインと伸びるラインを作って貰えると嬉しいです。
PEラインは耐摩耗性を求める事自体が難しいですからね。
伸びもほとんどありませんし。
PEラインに関してはリーダーで調整するといった感じです。
今回はラインの性能で私が重要だと思う性能について書いてみました。
一度、耐摩耗性が高くて伸びるラインを使ってみてください。
きっと同じポンド数でも強いと感じると思いますよ。
最後までお読み頂きありがとうございます。
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